Atuiromok
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物語は動いている間は
一つの有機体
まるで終幕などないかのよう
ひとつ、手に入れたと思って
それを観察してみたり
調べてみるけど
それはまるで
形のないもののよう
どこを目指してるか分からない 壊れた羅針盤 消えかけの灯火
手にしていたはずのそれは
あっさりと
どこかへ
でも
フレームだけは残っているから
その中を満たしておきたいの
汲めども尽きぬ
底のない器
いつまで続くか知れなくても
きっとその手は
汲むことを止めない
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見てはいけない
見たら負ける ほぼ確実に
できれば 気にもしないほうがいい
でもリザルトは知らなければならない
望むと望まざるに関わらず
いずれにせよ結果は出る
無駄な抵抗はやめて
今日はもう眠ろう
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もう少し待ってもらえると思ったんだ
でも、もう待たせてくれないんだね
遠慮ない言葉、とか
さりげないやさしさ、とか
感じ損ねていたものが今更になって目の前に現れて
でも、手の中をするするとすり抜けてく
頭では当然分かってるよ
子供じゃないんだから
いつまで、いついつまで、ずーっとずっと
そんなことは不可能だって、分かってるさ
だから
泣いていいですか?
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唐紅(からくれなゐ)に染まる空
その下をあてどなく彷徨う客分
縹(はなだ)の海底(うなぞこ)に沈むものたちよ
闇より伸びたる手を
招くその手をどうか掴まぬよう
今宵中空に浮かびし下弦の御月(うてぃき)の下にて
我が君は誰(たが)ために極彩色の夢(いめ)を紡ぎ給うか
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通り過ぎる人波 浮き足立つ気持ちも波立つ
シャッターの閉じた雑貨屋の前で その波を眺める
言葉なんて聞こえない
ひとつひとつの声が重なり、ほどけてく
ひとり ざわめきの海に立って、それを眺める
うるさいな、と
ヘッドフォンに手をかけて、止める
しばらくその波音を聴いていよう
あたしはその中から
キミの声を探し出すんだ
頼りにしているスパイセットを
祈るように握り締めながら
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針のない時計が満ちてくる時を刻み
天空に浮かぶ船が安息を連れて 迎えにやってきた
通り過ぎる人々
つないだ手をほどかれて あなたは船に乗った
見送る、自分
後ろ髪を引かれながらも時は確実に移ろっていく
ほら
また新しい灯がやってくる
私は見守ろう キミの側で
世界がどんなに闇の翼を広げても
「小さな光が闇を撃ち落すことがある」ことを知っているから
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始原の日 その姿はあった
天と地が分かたれ 世界が形作られていくその様子を
何処を見つめるでもなく 彼らは眺めていた
そこには
耳の奥が痛くなるほどの静寂と
瞳を射抜くほどの眩しい光があった
長い永い時が流れ
やがてヒトが姿を現した
「そろそろ私は行く事にするよ 始まりの終わりが・・・来たから」
そう言って ひとり 立ち上がった
翼ある友人と共に
その背中に ひとり 声を掛けた
「僕は後から行く事にするよ 終わりの始まりが・・・来る頃にね」
言葉を受け止めて 姿を光の向こうに消した
果たして 彼らが相見えることがあるだろうか
悪趣味ぎりぎりの尖った色彩の世界で
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「人を好きになるのに理由なんかいらない」
と、ある人は言った。
なら、その逆はアリなんだろうか。それもアリかもしれない。
つまるところ、同じ事なのだ。
ただ単に、前者は「好きすぎてまとまらない」から
後者は「嫌いすぎてまとまらない」から
言葉にすることができないから、理論で説明できないから
とりあえず、そういってまとめてみる。そのほうがかっこいいから。
もしかしたら、言葉で説明できるくらいの想いなら・・・
そこまで本気じゃないのかもしれない。
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夜深き中 凍てつく大気
あなたは月を見上げ 私に微笑む
浮かぶその向こう 連れて行ってください
目指す天空の彼方
掴める筈はないのに あなたは私の手を離さず
駆け出されるのですね
止める事は もうできないのでしょう
追いかけるその下に降りそそぐ 光
その光よ どうか消えないでください
儚い泡沫のようであろうとも私達にとっては
晶なる灯火
あなたはは諦めずに追い続けるのでしょう
そのためにあなたが剣を手にされるのならば
私も銃を手に あなたと共に追い続けましょう
ああ どうかその光が幻でなきように
我らを導くための光であるように
我らを欺くための光でなきように
伸ばしたその手に
いつか
どうぞ 祝福の詞を
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広く大きな沙漠の波の
ゆらめきの中 ぷぅかりと
漂う姿は月に似て
纏いしその殻の中には
月から預かった時計を
大事に大事に持っている
今日もまた
広くて大きな沙漠のどこかで
彼方に浮かぶ 月を夢見る
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一生つきあっていかなきゃならない体質 とか
一生手放せない脳のイレギュラー・スペック とか
一番好きなものを挙げられなければ
一番嫌いなものも挙げられない
一度だけ言われて 忘れられない言葉に縛られ
一度だって自分の思いに誠実であったことはない
人を尊敬していても
人をバカにしているように見える(らしい)
人の良いところは知っていても
人の前では決して口にしない
人を嫌いになれないくせに
人を好きにもなれない
矛盾だらけ 心も頭も混沌の中
でも 決めている
落ちているのは一人
だから這い上がるのも一人で
でも それは辛いから
最後の一手は借りていい?
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一つの幸せを成立させるためには、多くの犠牲が伴う
だれかの不幸も
だれかの幸せ
甘い 甘ぁい
依存性のきわめて高い、毒を含んだ蜜の味
それを啜るだれかのその表情、その仕草
醜悪ね
「生きているだけで、存在だけで十分幸せ」だという彼女も
「あれもしたいこれもしたいアレも欲しいコレも欲しい」というあの男も
等しく美しく、醜いモノなのでしょう
「あたしは今、幸せです」
だとしたら
あたしは一体何人の他人を不幸に陥れているのかしらね
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「君のため」と言えば軽くなるから
大丈夫 気にしないで
間違ってるって、分かっていたでしょう?
どうか心配しないで
鉄格子の向こうに君がいる
君は少し方法を違えただけ
どうか泣かないで
衆人環視の、その中心で僕は
歌おう
誇り高く
踊ろう
負った者に相応しい舞踊を
不思議だね
偽善にまみれた歌も
独善に呑込まれた虚しい言葉も
この檻の中では皆同じにしか感じない
どうか罪を解かないで
ぼくはここにいるよ
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鏡に映ったアタシ。
いつもよりお洒落して、
髪には大人びた簪を挿す。
まとめ損ねた後れ毛が気になるけど、
唇には紅を差すのを忘れない。
緊張を隠して、いつものようにあなたの名前を呼ぶ。
その声に読んでいた本を閉じ、あなたは顔を上げた。
「どうしたの?」
いつもどおりのやさしい声。
「アタシの名をあなたに」
その言葉を聞いたあなたは、
「大切なものを受け止めるのだから」
と、姿勢を正し、深呼吸をして瞳を閉じた。
アタシは胸の高鳴りを飲み込み、その耳に唇を近寄せた。
「 」
ゆっくりと瞳を開くと、いつもより落ち着いた静かな笑顔が向けられた。
「ありがとう」
こちらこそ。
あなたに捕らえられるなら、アタシは何だってできそうな気がする。
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曝される 不安
欺かれる 期待
通り過ぎることを許さない 直向さ
「さあ!私を受け止めて」
正義は時として 暴力
眩暈によろめくより
銀の銃弾を受けての昏倒にも似て
苛烈を極めるも 慈愛の心を持っている
でも
「ぼくには すこし まぶしすぎる」
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